【コラム】SNSの扱いについて

2015-11-04

1 Facebook追悼アカウント-亡くなった後のことを今から考える

先日、代表的なSNSの一つであるFacebookにおいて、利用者が生前に追悼アカウントを作成することが出来るようになりました。追悼アカウントを作成すると、利用者が亡くなった後も「追悼」との表示の下、Facebookにアカウントが残されることになります。これにより、利用者が亡くなった後も、友達や家族が集い、その人の思い出をシェアする出来るサービスとなります。

このように自分が亡くなった後、残される人々に対して、自分の意志を伝える方法としては、従来から遺言が利用されてきました。

もっとも、遺言というと、ついつい遺産をどのように配分するかを決めるだけでしょ?と思いがちです。しかしながら、遺言に記載できる事項は、遺産の配分だけに限られる訳ではありません。遺産以外にも、例えば、自分の死後の葬儀の方法や献体・臓器提供の希望、ペットの世話を誰に見て欲しいものか等というものまで、さまざまな内容を、「付言事項」として記載することが出来ます。今回は、この付言事項の注意点等についてお話ししたいと思います。

 

2 付言事項って何?

付言事項には、相続人に対する法的な拘束力はありません。しかしながら、遺言者の最後の遺志を示すものであるため、相続人が尊重する可能性は一般に高いといえます。

また、付言事項には、遺産の配分を決めた理由を記載することが出来ますが、これを述べることにより、相続人間の不要な紛争を防止することができる場合もあります。例えば、遺留分を侵害する遺言書を残した場合に、配分について十分な説明がなければ不利に扱われた相続人は不満に思うことがほとんどでしょうが、その理由をきちんと説明すれば納得してくれる可能性もあります。

付言事項を残すことにより、相続人間の不要な紛争を防止することができる一方で、内容によってはかえって不利に扱われる相続人の不満を増す結果に終わることも考えられます。そのため、付言事項を残す際には、遺産の配分と同じように慎重に内容を精査する必要があります。

また、付言事項を記載した遺言書を作成していたとしても、自筆証書遺言(遺言内容、作成日付、氏名を遺言者が自筆し、押印した通常の遺言書のことです。)だと、相続人が発見できないこと等の理由により、結局実現できないケースも考えられます。そこで、遺言を公正証書で作成し(公正証書遺言といいます。)、さらに遺言施行者を指定しておくことで、速やかに付言事項を含め遺言書の内容を実現することができるようにしておくなどの工夫が必要です。

ここまで説明してきましたとおり、付言事項には法的拘束力はありませんが、最後の遺志を示すものとして重要です。そして、その書き方には十分な配慮が必要となります。

現在、遺言の作成をお考えの方は、弁護士が内容を確認させていただき、アドバイスすることもできますので、財産の分与以外に残されることになる方々へ言い残しておきたい事項がある場合には、是非一度弁護士にご相談下さい。

以上

 

 

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